2020/02/23(日)
【中心性腰椎椎間板ヘルニア】ぎっくり腰と思いきや、実はヘルニアかもしれません!
カテゴリー:ぎっくり腰, しびれ, 坐骨神経痛, 姿勢, 椎間板ヘルニア, 症状別, 脊柱管狭窄症, 腰痛, 院長ブログ
こんにちは!
町田・相模原で唯一の【腰痛専門】整体院カイル 院長の渡辺貴大です。
今回は腰椎椎間板ヘルニアについてのお話しです!
みなさまの中にはしびれや腰痛、坐骨神経痛でお悩みの方もおられるかと思います(T T)
腰椎椎間板ヘルニアについては別の記事でお話ししておりますので、
そちらもcheckしてみてください^ ^
今回は腰椎椎間板ヘルニアの中でも、少し特殊な【中心性腰椎椎間板ヘルニア】についてです!
腰椎椎間板ヘルニアは椎間板にかかるストレスにより、
椎間板の周りの線維輪が破綻したことで、内部の髄核と呼ばれるゼリー状の物質が飛び出します。
そして、その近くにある神経に炎症を起こしたり、圧迫することで坐骨神経痛やしびれ、筋力低下、感覚障害といった症状を引き起こします。
一般的な腰椎椎間板ヘルニアの場合は飛び出す髄核は左右どちらかになります。
なぜなら、椎間板の後方には後縦靭帯があるので、圧力が左右どちらかに偏ります。
この中心性腰椎椎間板ヘルニアはヘルニアが後方の後縦靭帯を押し込むようにして膨隆します。
その違いにより、症状にも違いが出てきます。
では詳しく解説してゆきます。
中心性腰椎椎間板ヘルニアの症状
重いものを持った瞬間に突然痛みが走るといったことは、ぎっくり腰の際によく聞かれる発生機序です。
このような発生機序はほとんどの場合、ぎっくり腰なのですが、
中には中心性腰椎椎間板ヘルニアのことがあります。
または、目立ったきっかけはなく、数週間前から腰部に違和感を感じ、ある日から立てないほどの腰痛が出現するといった発生のこともあります。
特徴として、腰の違和感を前兆として感じることがあります。
一般的な腰椎椎間板ヘルニアの症状は足まで広がる痛みをともなう腰痛です。
中心性腰椎椎間板ヘルニアの場合、痛みは腰やお尻に限局しています。
ぎっくり腰との大きな違いは前屈の制限が強いことです。
SLRテストをおこなうと、引っかかるような感じが出現し、お尻から浮き上がるほどの制限をきたします。
SLRテストの陽性では足にかけての痛みやしびれが出現しますが、
中心性腰椎椎間板ヘルニアで再現される症状は、お尻に限局します。
改善方法
ぎっくり腰の場合、大体1〜2週間ほどで痛みがひいてゆきます。
一方、中心性腰椎椎間板ヘルニアはヘルニアの膨隆がありますのですんなりと良くなってはくれません。
ただヘルニアによる膨隆があるからといっても、すぐに手術が必要になることはありません。
まず必要なことは椎間板にかかるストレスをなるべく少なくすることです。
ある動作で突然ヘルニアになることもありますが、ほとんどの場合は日頃の姿勢や動作の癖によって、
椎間板がストレスと受けやすい状態となっています。
最近では腰痛の場合でも、早期に日常生活レベルに復帰した方が良いとされていますが、
症状がどうしても辛い場合は安静にして寝て過ごすというのも必要です。
椎間板にかかるから圧力(ストレス)は姿勢によって大きく変化します。
下の図はそれぞれの姿勢ごとの椎間板の圧力を表しています。
立位姿勢を100%とすると、寝ている姿勢の方が椎間板にはやさしいことがわかります。
注目すべきポイントは立っているよりも座っている方が椎間板には圧力がかかるというところです。
椎間板ヘルニアの初期は椎間板にかかるストレスと極力減らすことで、
辛い痛みを早期に減らすことができ、その後の回復も早くなります。
・椎間板にストレスとかけない姿勢
・同じ姿勢を長時間続けない
・中腰、物の持ち上げは避ける
ここが大切です。
注意点
中心性腰椎椎間板ヘルニアはぎっくり腰と間違われやすく、痛みは強いですが軽視される傾向にあります。
また、慢性化もしやすいです。
ひどい場合だと足への症状に発展していき、手術適応となる場合もあります。
そうならないためには、椎間板に負担のかかりにくい姿勢と動作を獲得しつつ、
体幹のインナーマッスルを強化して安定性を獲得していくことが大切です。