【仙腸関節】慢性腰痛の3割は仙腸関節が原因
こんにちは!
町田・相模原で唯一の【腰痛専門】整体院カイル 院長 渡辺貴大です^ ^
今回は腰痛の原因になることの多い、仙腸関節について解説します!
仙腸関節は、背骨と脚の骨をつなぐ関節です。
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上半身でこれとよく似た役割となるのは、体幹と腕をつなぐ胸鎖関節と言われています。
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胸鎖関節と仙腸関節はいずれも、上手く機能するために必要な特別な構造をそなえています。
胸鎖関節は自転車のサ ドルのような形をしており、自由度の高い関節です。これは、手を自由自在に動かせるようにした特性です。その代わりに不安定であると言えます。
これに対し て、ぴったりとかみ合った大きな構造の仙腸関節は、安定性を優先したデザインになっていて、大きな負荷がのし掛かる背骨を支えることができます。
慢性腰痛患者のおよそ 15~ 30%は仙腸関節が痛みの発生源と考えられています。
〜機能的特徴〜
仙腸関節は、仙骨・腸骨・坐骨・恥骨からなる骨盤輪 (pelvic ring)に存在します。
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骨盤輪は、体幹と大腿骨との間にあるので、
体幹にかかる重力ストレスと
脚を伝わる床反力を受け止めています。
骨盤輪の強度は、仙骨がその他の骨にしっかりとフィットしていることで保たれています。
2つの仙腸関節によって固定されたこの仙骨は、骨盤輪の要石なのです。
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前方で左右の骨盤骨を結合させている恥骨結合関節が、骨盤輪を構造的に安定化させるもう1つの要素です。
〜関節の構造〜
仙腸関節は、腸骨の上後腸骨棘の直前にあります。
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構造的には、仙骨の耳状面と腸骨の耳状面で関節を作っています。
関節の形はブーメランの様な形をしていて、後方にブーメランが開く向きとなっています。
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子供の仙腸関節は可動性が比較的高いですが、思春期から青年期にかけて仙腸関節は可動性が低下していきます。
それに加えて、滑らかだった関節面が凸凹な形状になります。
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加齢とともに柔軟だった関節包は線維化して柔軟性を失います。
30、40歳代になると関節や関節の周りに骨が増殖してできる骨棘が形成されることもあります。
また、50歳代までに関節内部の靭帯の一部が骨化するとされています。
70歳代までに、関節の軟骨が劣化し、10%の人は完全に骨化し癒合していしまいます。
これらの変化は男性で起こる確率が高いと言われています。
〜仙腸関節を固定する靭帯〜
仙腸関節は主に靭帯によって固定されています。
・前仙腸靭帯
・腸腰靭帯
・骨間仙腸靭帯
・後仙腸靭帯
さらに、
・仙結節靭帯
・仙棘靭帯
によって補強されています。
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前仙腸靭帯、腸腰靭帯
→関節の前方を補強しています。
骨間仙腸靭帯
→とても強靭な靭帯です。
仙腸関節に存在する骨間領域と呼ばれる空間を埋め尽くしています。
後仙腸靭帯(長・短)
→仙腸関節の後方を固定しています。
長後仙腸靭帯は仙骨から出て腸骨の上後腸骨棘に付着します。
仙結節靭帯
→坐骨結節に付着し、ハムストリングスに連結しています。
〜仙腸関節の神経支配〜
仙腸関節には感覚の神経が存在しており、痛みを伝えます。
仙腸関節痛でお悩みの方は、同側の腰の下部とお尻の内側(上後腸骨棘の近く)に症状を訴えることが多いです。
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〜仙腸関節を安定させる胸腰筋膜〜
胸腰筋膜は仙腸関節を含む腰の安定に重要な役割を果たしています。
この組織は腰で最も広い組織です。
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そして、前層、中層、後層の3層構造となっています。
この胸腰筋膜は背中から腰にかけての筋肉を後方から取り囲んでいます。
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胸腰筋膜の前・中層は内側で腰椎横突起に付着し、下方で腸骨に付着します。
後層は脊柱起立筋とそれより浅い位置にある広背筋を覆っています。
さらに全ての腰痛と仙骨に付着し、上後腸骨棘まで伸びていきます。
そして、大殿筋から広背筋にまで広く付着していおり、安定性を増強しているのです。
〜仙腸関節の動き〜
関節と名がついていますが、肩関節のように柔軟に動く関節ではありません。
仙腸関節はとてもわずかに動く関節です。
わずかな動きですが、理解が難しい複雑な動きなのです。
①回転運動
下の2つの動きがあります
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・前屈運動(うなずき運動)
仙骨の前方回旋、腸骨の後方回旋、またはその両方が同時に起こる動き
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・後屈運動(起き上がり運動)
仙骨の後方回旋、腸骨の前方回旋、またはその両方 が同時に起こる動き
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②並進運動
仙骨が前方と後方にスライドする動きです。
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〜仙腸関節の機能〜
①骨盤が受ける荷重ストレスを軽減する
②体幹部と脚の間の力の伝達を行う
仙腸関節の運動は、小さいですが、骨盤内のストレスの軽減にとても重要な要素です。
特に歩行中や走っている時、女性では出産時に特に重要です。
歩行やランニングでは、左右の脚が交互に運動を繰り返すことで、左右の骨盤も互いに捻れるように回転運動を繰り返します。
歩行速度をあげればあげるほどに、この捻れは強くなります。
陣痛時や分娩中は仙腸関節の可動性が増加します。
3 カ月以内に出産を控えた妊婦では、この関節が著しく緩むのです。
とくに、初産時に比べて2回目の出産前のほう が関節の緩みが顕著になります。
出産時には仙骨のうなずき運動の可動性が高まるので、仙骨の下部が後方に回転し、骨盤出口部が広 がって、新生児が通りやすくなります。
さらに女性では、仙腸関節 の関節面が男性よりも滑らかなので、生理的運動に対する抵抗力が低いのです。
妊娠中の女性では、仙腸関節の痛みが出現することが多いです。
なぜかというと、
妊娠中には体重が増加し、腰椎前弯(腰の反り)が増大することと、
ホルモンの影響で靭帯が緩み、仙腸関節にストレスを与えるからとされています。
〜仙腸関節が締まるとは?〜
仙腸関節の関節面は垂直に近いです。
そのためこの関節は、とくに大きな力がかかったときには滑りによる損傷を受けやすいのです。
仙腸関節の前屈運動によって関節面間の圧迫と摩擦力が上昇し、それによって関節の安定性が高まります。
そのため、仙腸関節のいわゆる締まるポジションは完全前屈位であると考えらレています。
したがって、前屈の力(うなずき運動)を生む力が仙腸関節を安定化させるのです。
仙腸関節を安定させる、前屈の力はこの3つの力によって生み出されます。
・重力
・靭帯の張力
・筋肉
一つずつ解説します。
重力による安定作用
重力による下向きの力は腰椎を通過し、仙骨の前方を通ります。
一方で、床から脚を伝わった上向きの力があります。
この上下からの2つの力はズレていて、仙腸関節に前屈の力を生み出します。
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重力により生じる力は仙骨を前方に回転させ、
床から伝わる力は股関節に伝わり、腸骨を後方に回転させます。
このズレにより、仙腸関節の摩擦力が高まるのです。
座っているだけや、立っているだけの場合はこの摩擦力と圧迫力だけでも十分な安定性が確保できます。
しかし、よりアクティブな動きを伴う場合は、これだけでは不十分で、下記の安定作用が必要になってきます。
〜靭帯と筋肉による安定作用〜
前屈の力が生まれることによって仙結節靭帯や骨間靱帯など、仙腸関節の結合組織の多くが引き伸ばされます。
これらの靭帯の張力が高まると仙腸関節の関節面が圧迫され、それによって、関節間の安定性がさらに高まるのです。
さらに、体幹や股関節のいくつかの筋肉が仙腸関節を補強します。
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持ち上げ、運搬、ランニングなどの動作では、筋肉による安定性強化が必要になってきます。
これらの筋肉が安定作用をはっきするのは、それらの筋肉が胸腰筋膜から
仙棘靭帯や仙結節靭帯に付着しているからです。
先ほど示した筋肉から生じる収縮力により、
①関節面に対する自動的圧迫力が生じる
②前屈の力を増大させる
③仙腸関節周りの結合組織を引き寄せる
ことが同時に起こり仙腸関節が安定します。
脊柱起立筋が収縮すると仙骨が前屈(うなずき)し、腹直筋とハムストリングスが収縮すると腸骨が後傾します。
この2つの要素によって前屈の力が生じます。
ハムストリングスは仙結節靭帯に付着していて、この靭帯の張力を高めます。
さらに広背筋や大殿筋、脊柱起立筋、内腹斜筋、腹横筋を強化することでも、胸腰筋膜との結合を介して仙腸関節を安定させることができます。
また、腸骨筋(腸腰筋の一部)と梨状筋は仙腸関節の関節包に付着することによって、仙腸関節の安定性を補助しています。
仙腸関節に十分な安定作用が働いていないと、仙腸関節のアライメント不良(ズレ)や緩みが生じることになり、関節のストレスが高まってしまい、仙腸関節痛を引き起こしてしまうのです。
仙腸関節を安定化するためには、前述の筋肉を強化することが大切です。
最近、筋肉が落ちてきている、産後から腰痛が出現している場合は仙腸関節由来の可能性があります。
適切な対応をすることで、改善することができます。
お困りの際は当院までご相談ください。
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Posted: 1月 5th, 2020 under ぎっくり腰, しびれ, すべり症, 仙腸関節痛, 分離症, 坐骨神経痛, 女性の腰痛, 姿勢, 椎間板ヘルニア, 脊柱管狭窄症, 腰痛, 院長ブログ.
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